17-066 芥川の言葉
2017.09.30
17-066 芥川の言葉
戦争の話が飛び交う中で、どのように一晩を過ごすのか?
ノイローゼの芥川の言葉を読んだので・・・
引用:
我々は兎に角あそびに来た蟻と大差のないことだけは確かである。
もしそれだけでも確かだとすれば、人間らしい感情の全部は一層大切にしなければならぬ。
自然は唯冷然と我々の苦痛を眺めている。
我々は互いに憐まなければならぬ。
・・・
夜はもう十二時を過ぎたらしい。
星も相不変(あいかわらず)頭の上に涼しい光を放っている。
さぁ、君はウィスキィを傾け給え。
僕は長椅子に寝ころんだままチョコレイトの棒でも囓ることにしよう。
「侏儒の言葉・西方の人」芥川龍之介著 新潮文庫 p30