14-043. 圧力のない世界
2014.12.7
14-043. 圧力のない世界
「話すこと、書くことをアウトプットと言うのか?
インプットとは読むこと、聴くことなのか」
こんな言葉をFacebookで見つけてから「アウトプット、インプット」ということを考えてみて
なんとなく現代的(現在的?)でない違和感を覚えてずっと気になっていました。
外へ押し出したり、中へ押し込んだり、「力」を感じます。
「プレッシャー」が表面に出てきます。
現在(現代?)もっとも象徴的な行動・仕草は、スマホの操作です。
液晶画面を触れるか触れないかといった微妙な感覚で下から上へ指を滑らせる、
これをなんというのかご存知でしょうか。
「スワイプ」swipeというらしいのですが、
毎日やっている割にはこんな言葉を使って会話した覚えはありません。
この動作の特徴は押さえることではありません、滑らせることです、
表面に触れるか触れなかで、止まらないことです。
圧力をかけないことです。
スマホで写真を撮る時とデジカメで写真を撮る時の違いは、
デジカメではボタンを押しますが、スマホでは押してはいけないのです。
触れるだけです。
押すと必ず失敗します。
この違い、現在(現代?)の人間関係に当てはまるような気がしませんか。
これがいい、あれがいい、とプットしても、
押し付けられた、と受け取られるだけで、効果がありません。
なんとか相手に受け入れられるような方法が分かればいいのですが、
今のところ相手に触れるか触れないか微妙なタッチで相手に反応させるやり方は分かっていないのではないでしょうか。
そのようなやり方、そしてそのようなやり方に応じた人間関係が社会全体を構成するような社会になっていくのでしょうか。
そんな変化があるとすれば、長生きして感じてみたいものです。