14-038. パリ通信(最終版) まとめ
2014.10.3
14-038. パリ通信(最終版) まとめ
明日飛行機に乗ってしまうので、パリ滞在のまとめを思いつくまま書いてみる。
恐ろしいくらい日本が話題になる。パリのいたるところ日本だらけである。
日本料理と称して以前の中華料理屋が転向して寿司焼き鳥などを出しているのはパリの下町に至るまでどこでも見られる現象で、普通の人が普通に寿司、ラーメンを食べている。
食について日本を話題にすれば商売になる。体に良い、カッコいいと流行である。
そんな中で、もっともっと本格的に「日本」を求める潮流がある。
10月1日からグランパレでは「北斎展」が始まった。2年前には「広重点」がオルセー美術館で開催された。このような日本関係の美術展がパリでの文化人の定例イベントになりそうだ。
本屋へ行くとこんなガイドブックが見つかった。「GUIDE DU JAPON A PARIS」(パリの日本ガイド」という本で、本格的日本料理のお店、バー、カラオケ、漫画・日本の本を買うには、・・・紹介されている。
フランスは国を挙げてフランスの文化面を強調している。その優位性を世界に打ち出している。
そのパートナーとしては国際的に見て「日本」は最適格なのだろう。
外交や国際政治、外国の国々の内容を見てみると、世界的に危機的状態ばかりである。
アフリカの旧植民地国へは軍隊を送り込んでやっと安全が維持される。
中東でもイスラムテロ勢力が脅威となっている。
ロシアとの対立はますます激しく長期化する。
香港での民主化要求のデモが報道される。中国の対応が危惧される。世界中で少数民族の独立騒ぎや民主化運動が活発化すれば世界はどのようになっていくのだろうか。スコットランド独立運動、スペイン・カタローニャ独立運動、バスク・・・
そんな中で、「日本」は安心、安全のイメージを与えることができる、たとえ「福島」の原発事故・ツマミ・地震があるにしても・・・
「原発」国フランスにしては「日本」は同じ船に乗っていると言えるのかもしれない。
日本の御嶽山の噴火や台風の往来がテレビで放映される。
パリの様子をみていると、ちょっと「日本」過剰のような気がする。
次に去年と比べても顕著に感じた点を書き抜いてみる。
男のヒゲ面が多い。(世界的傾向か?)
刺青が多い、男も女も。本物でないものもあるらしいが、刺青が結構市民権を得ている。
男はスキンヘッドが多くなった気がする。
妊婦の姿が多い。大きなお腹をして街を闊歩している。
威張っているとは言わないにしてもなんとはなしに誇らしく歩いているように思える。
地下鉄では座っている人に対して席を譲って欲しいとはっきりと要求する場面に2回ほど出くわした。
レジも妊娠中女性用を特別に用意している店もある。
同性愛・ゲイについて普通にはなされている感じ。はっきりとゲイとわかるような風俗が見られる。
ゲイについて日本ではどうかと訊かれてどう答えていいかわからなかった。
前からいろんな人種いろんな肌の人がいたが、人種の混在は一層進んでいる感じ。
アフリカ以外からの外人、アーリア系・アラブ人、スラブ系、・・・
黒人と白人、あるいはそれ以外の人種との間からチョコレート色の可愛い子供たちが生まれてきているような感じだ。
チョコレートは愛の媚薬のように使われていたと聞くが、チョコレートのお店もパリには多い。
いろんな人がいるなぁ、いろんな顔があるなぁ、いろんな肉体があるもんだなぁ、
特に顔の真ん中にある鼻の形が面白い。高い鼻、大きい鼻、横に広い鼻、・・・
おそらくいろんな人生があるんだろうなぁ、いろんな考えや感じ方があるんだろうなぁ、・・・
そんないろんな人が渾然と生きているパリの街を見ているのは面白い。
そことも明日でお別れだ。