14-032 フランス通信(3)
2014.09.10
14-032 フランス通信(3)
西へ行く
西部劇(ウエスタン)ではありませんが、パリから西(ウエスト)へ行ってみましょう。
パリの地図を見ると東から西にセーヌ川が流れており、
その流れに沿って右側つまり北側を右岸と呼び、左側南側を左岸と呼びます。
真ん中のおへそのシテ島にはノートルダム寺院があり、第1区を基点として時計回りに2周半する20の区があります。
右岸には2、3、4 そして 8、9、10、11、12 そして 16、17、18、19、20 の13の区があり、左岸には5、6、7、13、14、15の6の区があります。
左岸はソルボンヌ大学で象徴される学生街の雰囲気が強い地域で、右岸は大統領府エリゼー宮やビジネスセンターという地域です。
さてここまでは前置きで、このパリ市の南北の区分から東西のイメージを簡単に書いてみましょう。
パリもパリ市から外へ郊外へと発展していったのですが、
東と西で大きくイメージが違います。
東はフランス革命の発火点になったバスティーユ牢獄があるように民衆・労働者の勢力範囲で、郊外には労働者階級向けの集合住宅が林立して、外国人労働者の多い地域です。
それに反して西に向かうとベルサイユ宮殿があります。現在も富裕層が多く住む地域です。
この線は1835年にできたようです。
途中の小さい駅は停まりませんが、デファンス、サンクルーを通ってヴィルダヴレーに着きます。ベルサイユの前の駅でここが目的地です。
豊かな自然のなかの余裕のあるレジデンスが広がっています。フランス・パリのブルジョワの富の蓄積を感じさせます。
パリの地政学についてちょっと書いてみました。