13-021. 他決という名の敗北
2013.06.20
13-021. 他決という名の敗北
ブラジルでのコンフェデレーション杯日本の第二戦イタリアとのゲームを見ていて思った。勝ち切ることは本当に難しい。
囲碁のタイトル戦を見ていてもそう思う。
強い奴は負けない。
そして強い奴が勝つ。そして勝つ奴が強い。
どこかに隙がある。最後まで勝てない。ああ、惜しかった、ということになる。
みんなに慰められる、もう少しで勝てたのに。
われわれの商売にもそういうことがよくある。
話が途中まではうまくいく。
なかなかうまく進んでいるように見える。
おそらく実際うまく進行しているのだろう。
しかし最後までいって勝ちきれない。
成約にまで今一歩届かない。
最終的に聞かれる報告が「残念ながら他決、他の業者、他の物件で決まってしまった」ということ。
勝ちきれない力不足がどこにあったのか、惜敗と辛勝との差がどこにあるのか、
そんなことが「他決」というわれわれの不動産業界用語のなかに分析されないまま隠されている。
サッカー選手たちのようにどこまでその悔しさを噛み締め、敗北の原因を追求しているか、自問している。