11-104. e-mail と Air Mail (e-mailの不都合)
2011.11.24
11-104. e-mail と Air Mail (e-mailの不都合)
どういう風の吹きまわしか、甥っ子が急にフランス語を勉強し始めた。
発音から動詞の変化、まったくの初歩からである。
我流で一人でやっているが、熱心さだけは人一倍あるらしく、
どこで見つけてきたのか、フランスとmailのやり取りをする相手を見つけて、
フランス語の勉強の一助にするという。
大昔、50年以上も前になるが、中学に入って英語を学び始め、
文通をしたときのことを思い出した。
(「文通」なんていう単語は死語だとおもっていた)
中学一年か二年のときで当然英語で表現できることなんか限られている。
文例集の日本語を見て、それに対応する英語を書き写して、海外へ送るのである。
「私は・・・です。趣味は・・・です。住んでいるのは・・・です。etc」
たわいのない話である。
しかし、一生懸命英語を書くので勉強になる。
やっぱりアメリカがいいから、雑誌に出ているアメリカ人のペンパル候補者へ手紙を送る。
航空便 AIR MAIL で。
(「航空便 AIR MAIL」は死語なのだろうか?)
おそらくアメリカ人へは手紙が集中したことだろう。
出してもなかなか返事がもらえない。
飛行機便で行って帰るだけで当時は結構日数がかかったことだろう。
どこにあるのか知らない国へも出してみた。
最初に返信を受け取った時には世界中がバラ色に見えた。
外国切手が珍しかった。
ただ英文を読むのが大変! 手書きに文は読みにくい。
といっても、もともと英語が分かっていないのだから、これまた大変の2乗3乗。
辞書片手に一生懸命必死にお勉強。
やっと読解したら返事を書かなければならない。
文例集から対応する箇所を探し出して、つぎはぎ作業。
封筒に入れて郵便局から航空便を送って、あーあ、やっと一段落。
一安心。次のお手紙まで・・・
ところが、文明の進歩で、今や・・・
メールを送信するとすぐに返事が返ってくる。
すぐに作文しないといけない。
なんて書けばいいの?この単語は?動詞の変化は?
まぁ忙しい。落ち着いて考えていられない。
その分学習はスピードアップされるのか?
手書きのくにゃくにゃした文字を読み取らなくていいだけ
e-mailは楽と言えば楽。
字が汚いと先生に叱られてばかりいた身としては、ワープロの有難みは身に染みる。