11-003. 銀行のはなし
2011.01.8
11-003. 銀行のはなし
銀行からはお金を借りているのでなんとなく引け目を感じてしまいます。
またいろいろお世話になるばかりで、
どのようにお付き合いをしていけばいいのか分かりにくいところがあります。
銀行によってそれぞれ違うところもありそうですし、
銀行は銀行、お金という商品を貸して商売をしているから同じということもあるでしょう。
どの金融機関も担当者も支店長も定期的に転勤して
結局顧客と親しくなることを避ける体制をとっているので
こちらもなんとなく親しくなりにくい感じです。
銀行のことを書いた本が出ているので読んでみました。
「銀行消滅(上下)」 有森隆著 講談社+α文庫
それと同じ著者の「日銀エリートの「挫折と転落」 木村剛「天、我に味方せず」」 講談社
前者は副題に「あなたのメインバンクの危機を見極める」と書かれていて、
問題のあった銀行を取り上げています。
木村剛の件についても言えるのですが、
みんな破綻の原因はワンマン経営者の弊害といえそうです。
誰かがどこかでストップをかけないといけないのですが、それができていません。
まわりが身を挺しても止めないといけないのですが、それができていません。
そして、おそらくリーダーの一番の役割は、うまく撤退すること、止めることなのでしょう。
止める勇気をもつことなのでしょう。間違いを認める勇気をもつことなのでしょう。
うまくやっていくことはおそらく多くの人にできることなのです。
前へ前へ進むことは比較的易しいのでしょう。
それに反して、止めるのは難しいのです。
そのとき、それとなんとかしようとしてごまかしてしまう。
自分たちの中で処理しようとしてしまう。
銀行の場合、審査が第三者的に機能しないことが一番問題のようです。
借りる方としては担当者からの言葉だけを鵜呑みにしてはいけないということなのでしょう。
銀行内部的には、ある一部の企業・企業グループに不正融資をすることが破綻への一直線になっているようです。
このあいだある会社に行ったら若い経営者にもかかわらず
毎週きちんといろんな銀行の担当者と話をして経営計画を立てているという話をしてくれました。
この銀行は逃げ足の早い銀行、こちらはきちんと付き合ってくれそうな銀行、と
そんな判断を明確にもっているのを知って敬服しました。