10-095. 「賢い集団の特徴」
2010.09.25
10-095. 「賢い集団の特徴」
面白そうな本なので買って読んでいるところです。
タイトルは、<「みんなの意見」は案外正しい>ジェームズ・スロウィッキー著 角川文庫
「集団の知恵」を例証しようという試みのようです。
そのような「集団の知恵」が機能するためには、
四つの要件が満たされている「賢い集団の特徴」である必要があります。
その四つの要件が
1)意見の多様性:それが既知の事実のかなり突拍子もない解釈だとしても、各人が独自の私的情報を多少なりとも持っている
2)独立性:他者の考えに左右されない
3)分散性:身近な情報に特化し、それを利用できる
4)集約性:個々人の判断を集計して集団として一つの判断に集約するメカニズムの存在
続けて引用します:
この四つの要件を満たした集団は、正確な判断が下しやすい。
なぜか。
多様で、自立した個人から構成される、ある程度の規模の集団に予測や推測をしてもらってその集団の回答を均(なら)すと、一人ひとりの個人が回答を出す過程で犯した間違いが相殺される。
言ってみれば、個人の回答には情報と間違いという二つの要素がある。
算数のようなもので、間違いを引き算したら情報が残るというわけだ。
これを読んで、独裁制の国での判断ということを思いました。
同時にわれわれの会議の有効性ということを考えました。
会議をして議論を喚起し、みんなで協議の後、有効な結論を出そうとする場合、
みんながひとりひとり自律した意見を持ち、最終的にそれを集約できる会議の進め方ができなければならない、ということです。
いろんな会議に出席して、単に意見を述べる場合があったり、
あるいは会議を主催したりする場合があったり、
そんな経験を省みて、どのようにすればよいか、
いろいろ考えさせられる文章です。