10-078. 共有化
2010.08.16
10-078. 共有化
営業についておもしろい本を読んだので、これは役に立つとばかり、
社員全員に配り同じ本を読んでもらった。
同じ知識と認識をもち、つまりカッコよく言えば「共有化」して、
一致団結、同じ方向を向いてがんばりましょう、というわけである。
「共有化」「共有化」という掛け声で会社全体が同じ方向への動きができるように心がけている。
だが、これが正しいのかどうか。
なんでもかんでも「共有化」ということで、言い訳にしていないか。
どこまで共有化するべきものがあるのか。
城壁に大きな石も小さな石もあり、それぞれが存在して城壁の意味がある。
隣との関係、全体の中での意味があってこそ、全体が機能する。
全員に同じことを要求するのは無駄なのではないか、無理なのではないか。
同じ本を同じように理解してもらって、同じように行動してもらうことを考えたのは
単に私自身が行うことを手抜きしようとしただけではないか。
本来であればみんなに実践してもらえるように
本の内容をかみ砕いて説明できるようにならなければいけないのではないか。
(しかしそれも大変!)
それに、同じ本を読めば同じような認識を持つ、というのも
あまりにも素朴すぎる発想であったかも知れない。
社員には迷惑なことをしているのかも・・・
「共有化」の意味を今一度考えなければなりません。