10-070. 公図について
2010.07.24
10-070. 公図について
木曜日異業種交流会「先進会」というものに参加させてもらった。
不動産鑑定士の先生が主催するもので新進の「士」族のかたも多く参加されていた。
隣に土地家屋調査士の方が座っておられたのでよく話ができましたが、
そのときに力を入れてお話したのは
「今の時期、またこれから将来にかけて、測量や地積の確定の仕事は非常に重要なことである」
ということです。
土地の所有者の大半は自分が所有している土地がどのようなものか明確に把握していません。
土地の売却を考える人の大半も同様です。
どこからどこまでが自分の土地なのか分かっていない人が大半です。
(これは企業についても同様です)
隣地との境界が確定していない、地積図がない、こんな例は数えきれないほど存在します。
自分で売ろうとする物の実体が分からないままなのです。
また相続のときに物納しようとしても不明確な不動産については受けてもらえないので
納付することができなくなって延納税といった高い税金を苦労して払うことになります。
ところが、このような土地の管理の基本になるべき「公図」つまり公的な機関が準備しているはずの図面が
これまた無茶苦茶なのです。
正しくない「公図」、現実とはまったく対応していない「公図」が「法務局」という正式な機関に整備されており、それが常に参考にされるのです。
間違った「公図」をどのように正しいものに置き換えていくのか、そのような計画があるのかどうか、
不勉強にして知りませんが、早急に進めるべきプロジェクトだと思います。
現状では、「公図」の訂正を行うのは関係者が申請して、関係者の、つまり民間の負担で行われており、それを行政が無断使用する形態になっています。
きちんと予算をとって順番に「公図不備」の地域をなくしていくべきです。
日本の地図をゼロから作成することを考えれば、十分可能な作業だと思います。
異業種交流会での議論の一部でした。