10-059. バカンス、有給休暇、休日 (個人主義と横並び)
2010.07.2
10-059. バカンス、有給休暇、休日 (個人主義と横並び)
「フランスのつどい」と称して交遊会を開催しました。
フランス人に話をしてもらって、質疑応答を行いましたが、
そのときにフランスのバカンスの話題が出ました。
フランスではバカンスで一月も会社が休みになる。
フランスはよくやっていけるなぁ、
それに反して、日本ではゴールデンウイークやシルバーウイークが精いっぱいで
長期の休暇は考えられない、
といった質問でした。
私自身日本とフランスの違いを分かっているようで、
今まであまりうまく説明できなかったが、
講師の説明は明快だった。
フランスでは法律で決められた有給休暇の制度を
労働者の権利として行使するため、会社は労働者の要請に従って
2週間・3週間あるいは4週間の長期の休暇を与える。
それがフランスでも中小企業の場合、
従業員全員同じ時期に休暇をとって会社工場を休む方が
人員のやりくりをして休まず業務を行う(大企業の場合はこれを行っている)より
コストがかからない、ということだそうだ。
フランスの場合、有給休暇を各人の希望で取る結果がバカンスという社会現象になるのだが、
日本では休日、暦の上で制定された国民祝日しか休みと考えられていない。
日本人がみんな最大限の権利として有給休暇を好きなようにとれば
日本でももっともっとバカンスが味わえるでしょう、ということ。
日本の場合、有給休暇を取りづらい社内風土・慣習が、祝日を増やす方向に向かわせているようだ。
金融機関などでは長期休暇を義務付ける動きもあるようだ。