10-007. 別の世界 もう一人の自分 セキュリティ(安全) 映画「サロゲート」を見て
2010.03.6
10-007. 別の世界 もう一人の自分 セキュリティ(安全) 映画「サロゲート」を見て
「サロゲート」という映画を見ました。
まず題名から:カタカナから「sarogate」というつづりだとなぜか思い込んでいました。
改めてタイトルを見てみると「SURROGATES」
一体どういう意味なんでしょうか?
生身の人間の代わりに身代わりロボットが活動する近未来のお話。
本人のそっくりさんロボットと本人とは回路でつながっていて
ロボットの行動・感覚はすべて本人の体験・実感となります。
ただすべて遠隔操作されているという構造です。
アメリカでこのような発想が流行っているのでしょうか、
「アバター」でも用いられていた二元的世界構造(現代人社会と原住民社会)で、
その両者を行き来するというわけです。
「マトリックス」での二元世界構造では、本人自体が別世界に送信されることになっていましたが、
「アバター」「サロゲート」では人造人間が本人を代行することになっています。
「サロゲート」の世界では
危険が潜在する実社会では身代わりロボットが活動し、
(そしてそのロボットたちはすべて若く颯爽として溌剌としています)
事故が起こって傷ついたり死亡(破壊されるということになるのでしょうか)しても
すぐ修復・取替えがきくというわけです。
身代わりロボットを背後で操っている生身の人間は傷つくことなく
すべての感覚を味わうことが出来るというわけです。
映画の進展とともに、生身の人間たちはすべて「ひきこもり」状態であることが分かってきます。
現実に接すると傷つく、血が出る、他者とぶつかることが恐い、という生身の人間たちの考えが
社会に反映され、こんな社会が形成され、技術が開発されたということが明確になってきます。
その社会を引っ掻き回すのがご存知ブルース・ウィリス、
生身の肉体をもったアナログ人間代表ブルース・ウィリス!
この映画の軸になっているのは デジタル対アナログ
もう一つの軸は 親子の愛。
息子を亡くしてから夫婦としての絆が切れてしまったブルース・ウィリスとその妻との愛の回復の物語であり、
息子を永遠に保存しようとして「サロゲート」を作り出した発明家の愛情の物語でもあります。
「サロゲート」を見てこんなことを考えました、とさ。