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お知らせ

27-030  「うごくもの うごかないもの」 平成27年9月号 

25-030 「うごくもの うごかないもの」 平成27年9月号

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     うごくもの うごかないもの
       ─ 人・企業・不動産 ─
        平成27年 9月号
       まぐまぐ ID 99461    (KS)
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○ 新幹線の中で

 こんなことってありうるんだ、自分自身でも不思議な気がする。
今まで考えもしなかったし、これからも二度とはありえないようなことが実際にあった。
思い出そうとすると、本当にあったことなんだろうか、あるいは夢を見ていたのか、それともキツネにだまされたのか、
そんな感じである。

大阪と東京を結ぶ新幹線は前の東京オリンピックのために作られたので、
大昔東京で学生生活を送っていたときから現在に至るまで何度となく利用させてもらっている。
車内で隣の人と話をすることなど一度もなかった。

それが9月7日上京した時初めて隣の人と話をした。
新幹線でiPadでフランス映画「サンバ」を見たかったので電源差し込み口のある窓側の指定席をとった。
車両の窓際の席はほとんどすべて詰まっていたようだ。

出発間際に十数人の団体が入ってきた。
若い背の高い、見るからにモデルと分かる女性たちで、顔立ちからハーフと見てとれる子も何人かいた。
何列かにバラバラで座り、私の隣の席にも一人若い子が座った。

あまりジロジロ見るのはイヤらしいとおもったので遠慮しながら観察した。
気にするばかりもいかないので「サンバ」を見た。

昼食時だったので彼女たちは男性陣から配給されたマクドナルドのハンバークとポテトフライを食べておしゃべりを続けていた。
隣の子はひとりきりなのでスマホでフェイスブックを見ているようだった。

「サンバ」は静岡の手前くらいで終わったのでお隣の女の子と話す機会ができた。
ツイッターをやっているというのでどんなふうにやるのか教えてもらい彼女のフォローアーになった。
Instagram もインストールしてもらった。

彼女の略歴を聞いてみるとイラン人と日本人のハーフということで、テヘランにいたことがあるという。
テヘラン生まれの直木賞作家がいるよね、と話したが、彼女は知らなかった。
面白いからぜひ読んでみるようにと言ったのはいいが、西加奈子の名前も直木賞の小説の名前「サラバ」も出てこなかった。

イランの映画はいいものがあるよ、と言ったのはいいが、その名前が出てこなかった。
後で調べて「別離」というタイトルであることが分かった。
主人公を演じるレイラ・ハタミは素晴らしかった。

まったく自分の認知症が心配になった。

彼女と二人の写真を撮ってくれたが、仕事柄慣れているのか全く嫌みがなかった。
現役の高校生ということだった。

楽しい気持ちいい経験をさせてもらった。
長生きはするものです。

○ 「巴里カフェ」

 以前の「うごくもの うごかないもの」にも書いたが、「巴里カフェ」というものを2ケ月ごとにやらせてもらっている。
フランスで長く生活していながら最近になっていろいろ勉強不足だったなぁと感じ、歴史と空間を見直してみたいと始めたものです。

自分史をまとめたい、自分はどのようにして出来たか、時間と空間の関数として理解したい。
そして自分の話を聞いてもらいたい。
日本とフランスという二元的構造・三次元的構造を提示したい。
自分の感じている微妙なところを少しわかるようにお話したい。
(人間関係、コミュニケーション、コミュニティの成り立ちの違い・・・など)
そうすれば、日本をよりよく理解できるのではないか。

第五回では紀元前1世紀のガリアの時代を取り上げて、
カエサル(シーザー)と戦ったフランスの最初の英雄「ウエルキンゲトリクス」をテーマにした。

フランスとかフランス人とか(逆に同じように日本とか日本人とか)を語る時
みんな同じことを話しているのか、
同じ認識をしているのかというのを知りたいと考え、
ぼくの周りの人(知人・友人)にアンケートを行いました。

「本日はお願いがありメールさせていただきます。
 フランスに関するセミナーを準備のため 次のようなアンケートをお願いしています。
 お手数ですがお答えいただけると幸いです。
  あなたにとって一番フランス的な人物はだれでしょうか。
 一名だけ選んでお教えください。
 もしよろしければその選択についてのコメントも。
  一週間以内にお返事がいただけるとありがたいと存じます。
 よろしくお願いいたします。」

 このように簡単な文面である意味気軽なお遊び気分で送ったのですが、
受け止め方もいろいろあったのでしょう。
多くの方はかなり一生懸命考えていただいたようです。
この人がこんな返事をといった驚きもありました。

 161の返答を多い順に書いてみましょう。
22ナポレオン、12ドゴール、11アラン ドロン、10 マリー アントワネット、

 8 ジャン レノ、 5ジダン、5シャネル、4ジャン ギャバン、
4ニコラ サルコジ前大統領、4フランソワーズ モレシャン、

3ジャンヌ ダルク、3カルロス ゴーン、3ルイヴィトン、3 エディット ピアフ、
3ブレーズ パスカル、3フランソワ ミッテラン

2岸恵子、2バルザック、2 カトリーヌ ドゥヌーブ、
2シャルル ゲンズブール 2杉浦、2G?rard Depardieu

一票を獲得したのは
イブ モンタン、ガブリエル マルセル、
ジェラール フィリップ、ディディエ デシャン、 ルイ パスツール、
キュリー夫人、ポール エリュアール、オドレイ トトゥ、

ヤニック ノア、マリオン コティアール、芦屋のパン屋さんビゴ、
アルチュール ランボー、ジャン クロード ベルモンド、なし、
モネ、リチャード クレイダーマン、ブライアン ジュベール、

クロード ルルーシュ、ジャック アタリ、クロード ドビュッシー、
アラン、フランソワーズ サガン、ジェロム レバンナ、
オランド大統領、ショパン、シャルル デュトワ、

ゴッホ、ティエリー アンリ、プラティニ、
アヌーク エメ、Richard Descoings、ジルベール ベコー、
Paul Bocuse、ソフィー マルソー、ルイ14世、

ジャンピエール リブ、Le Corbusier、In?s de la Fressange、
Bernard Tapie、ヴィクトル ユゴー、ジャンポール サルトル、
Christine ラガルド、モーパッサン、アラン レネ、

ご存知の名前ばかりででしょうか。

「フランス人」を一名書きぬく、というので出てくる名前がこれだけ分散することがまず驚きで、
一人ひとりが持っているイメージが大きく違うのでしょう。

「日本人」というと外国人が考える「日本人」はどんな人なんでしょうか。
日本人が考える「日本人」というのはどんな人なんでしょうか。

われわれは同じ認識でお話しているのでしょうか。

「フランス」「日本」という国についても同じ認識で話しているのでしょうか。

いろいろクエスチョンマークばかりチラつきました。

高校の同級生T君は「一番フランス的な人物」アンケートの集計結果を分野別に整理してくれました。
整理は難しかったでしょう、誤認または偏見があります、とコメントしています。

政治 ナポレオン、ドゴール、マリー アントワネット、サルコジ前大統領、ジャンヌダルク、フランソワ ミッテラン、
 オランド大統領、ルイ14世、リシャール デュワン、ベルナルド タピエ
映画  アラン ドロン、ジャン レノ、ジャン ギャバン、岸恵子、カトリーヌ ドゥヌーブ、ジェラール デパルデュー、
 ジェラール フィリップ、オドレイ トトゥ、マリオン コティアール、ジャン クロード ベルモンド、
 クロード ルルーシュ、アヌーク エイメ
実業 シャネル、カルロス ゴーン、ルイ ヴィトン、芦屋のパン屋さん ビゴ

スポーツ  ジダン、ディディエ デシャン、ヤニック ノア、ブライアン ジュペール、 ジェロム レバンナ、
 ティエリー アンリ、プラティニ、ジャン ピエール リーブ、
文芸 フランソワーズ モレシャン、杉浦、バルザック、ポール エリアール、フランソワーズ サガン、
 ヴィクトル ユゴー、アルチュール ランボー
歌手 エディット ピアフ、ゲンズブール、イブモンタン、ジルベール ベコー

哲学  ブレーズ パスカル、ガブリエル マルセル、ジャンポール サルトル、アラン
音楽  リチャード クレイダーマン、ドビュッシー、ショパン、シャルル デュトア、
画家  モネ、ゴッホ
科学 ルイ パスツール、キュリー夫人

その他 
料理:ポールボキューズ
建築:ル コルビジェ
ファッション:フレサンジュ

T君はコメントで
「映画俳優や監督が35名と多いのは当然と言えば当然か、です。
映画といえばフランスというのはひと昔以上前のことでしょう?」
「哲学では6名しか挙げなかったのが残念。
そのなかでパスカルが3名もいたので救われた思いでした。
音楽のショパンってフランスだっけ?」
と書いています。

それでは、ゴッホは?

国籍がフランス人でない人も混じっているようです。
スイス国籍、ベルギー国籍と明確な意識を持っている日本人はどの程度いるのでしょうか。

ただアンケートを通じて分かったのは「フランス人」というだけでこれだけ多様な要素によって構成されているということで、
「フランスという国」についても同じことがいえるのでしょう。

「第五回巴里カフェ」では、「フランス人とは」「フランスとは」「国土とは」「ガロワ」「シーザー」
「ウエルキンゲトリクス」「アステリックス」という話題が語られ、
その後(コーヒーブレイク)ではチーズとワインを口にしながら、
(雑談会)形式で「フランスという国は日本と比べて・・・」といったことを語り合いました。
 
日本ではほとんど知られていない「フランス最初の英雄ウェルキンゲトリクス」について学びました。
ウイキペディアによれば、彼(Vercing?torix 、紀元前72年- 紀元前46年)は、
ガリア(現在のフランス)に住むケルト人(ガリア人)の一部族であるアルウェルニ族の出身で、
古代ローマのガリア侵略に対して抵抗した人物である。フランス最初の英雄と称される 」とのことです。
 
 アンケートの結果を見て、次回第六回のテーマは「ナポレオンとフランス革命」とすることにしました。
2カ月後11月12日に開催予定。(当初は19日とアナウンスしましたが変更いたしました)
それまでナポレオンとフランス革命について勉強します。
その報告も後日させていただきます。

最後までお付き合いありがとうございます。

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