TEL06-6976-6194

受付時間9:00〜17:00(土日祝休み)

お問い合わせ
TOP > お知らせ > 27-023 「うごくもの うごかないもの」平成27年7月号 発信

お知らせ

27-023 「うごくもの うごかないもの」平成27年7月号 発信

 

25-0023 「うごくもの うごかないもの」平成27年7月号 発信

うごくもの うごかないもの

2015年7月号

「巴里カフェ」と称して2ヶ月に一回集まってもらっています。
フランスと日本のことを話題にしてお互いに勉強していく機会にしたいと思ってやっていますが、第四回を7月9日に行いました。その内容をまず書かせてもらいます。

1)パリから見た日本
6月11日から30日までパリ行ってきたのまずその報告。
季節的には一番いい季節です。
6、7、8月が夏のバカンスシーズンということになります。
パリの街には観光客が外国からの観光客が大勢押しかけていました。
テロ騒ぎもあり街の角角には兵隊が銃を持って警戒態勢を取っていますが、観光客は結構おかまいなしに楽しんでいるというところでした。
あらゆる国から観光客が来ているなぁという感じですが、特に目に付いたのはヒンズー系の黒い肌の人たちでした。
インド人やパキスタン、バンがラデッシュといったところなのでしょうか。
東ヨーロッパ、チェコやポーランド、ハンガリー、ルーマニアといった国を思い浮かべますが、スラブ語らしき音が聞こえてきます 。
もちろんイタリア人の陽気な話し声やスペイン人の家族連れの声も満ち溢れています。
世界中の観光客のバカンス騒ぎ、お祭りです。
テロ騒ぎ後初めてのことですからその点を心配したのですが、テロはテロ、バカンスはバカンスといった感じでした。

テロ警戒についてはまた別に触れます。
2)パリの街自体が一つのテーマパーク

国の政策として長期戦略的に街づくり、都市計画作りを行っている気がします。
街全体がディズニーランド化していると言えます。
公共交通網の整備、自転車自動車の利用整備、メトロ地下鉄の整備、多言語でのアナウンス、などなど。
また国全体として20世紀を「ピカソの世紀」としてピカソをブランド化しようとする意図を感じました。
ルーブルのレオナルドダヴィンチ「モナリザ」を引き継ぐものとしてのピカソです。
ピカソはフランス人ではなくスペイン人ですがまさに21世紀に向けて20世紀を代表するにはうってつけと言えるでしょう。
ゲルニカを描いただけでなく、朝鮮戦争についても描いています。
鹿島茂の「パリの国際人」という本を参考資料として取り上げたのですが、
パリでは外国人がフランス人になるのでなく外国人として生きていける点を指摘しています。
ECでブラッセルの重要性が増したにしても、パリはヨーロッパの文化を代表する中心的な都市としての地位をますます高めています。
3)フランスにおける高齢化、老齢化
映画「愛 アムール」に見る
今回の旅行は85歳になる家内の母親の誕生日を祝うのを目的でした。
滞在中は何度かリハビリ中の義母を病院に訪ねたので、高齢化社会、老齢化社会の側面に注目せざるをえませんでした。
介護の問題はフランスでも大変です。カンヌ映画祭でパルムドール受賞したフランス映画 があります。
「愛(アムール)」というタイトルで、ジャン=ルイ トランティニアンと いう俳優が演じて いますが、彼は「男と女」 という映画で有名になった俳優です。
フランス人における夫婦関係、男女関係、人間関係、尊厳、思いやりのあり方がよく示されている気がします。
日本人と感覚、感受性がだいぶ違います。
4)今回泊まったホテルはパリの東部地下鉄NATION(ナシオン)駅の近くでしたが、
その周辺にはユダヤ人が多く住んでおりユダヤ人関係の学校や商店も多く、
その前には若い兵士が二人三人と銃を携えた姿で24時間警護していました。
おそらくその緊張度は大変なものだと想像できます。
5)街を歩いていて目に付いたのは、ホモ の姿です。
ゲイもあり、レスビアンもあり、その姿がどこでも明らかに目に付きます。
逆にそれだけ当たり前になっていて誰も違和感を持っていないようです。
同性婚で正式に夫婦となり、養子を迎えて家族を作るカップルも多いそうです。
その場合フランス人家族で養子を出す人はいないので、祖国では生きていけない環境に置かれている幼児を引き取ることになるようです。
このあたりはキリスト教的な博愛精神が底辺にあるのでしょうか。
人種偏見少なく 自分たちの子供として家族にするようです。
もちろんホモのカップルだから養子を迎えるということではなく、すでに自分たちの子供がいる普通のカップルでも人種や肌の違った養子を迎える例は少なくありません。

ただ個人的にはショッキングに感じるのは正直なところです。
最近のフランス映画で「イヴ サンローラン」と「アデール、ブルーは熱い色」はそれぞれゲイとレスビアンをあからさまな映像で映し出しています。
男同士、女同士のキスシーンや性器も正面切って出てくる場面には、一体どこまで行くことができるのか考えてしまいます。
人はそのうちに慣れていくものなのでしょうか。

6)フランス革命記念日、パリ祭、7月14日
このメルマガを書いているのは7月14日、日本でパリ祭と名付けられたフランス革命記念日である。
そしてたまたまアメリカ合衆国テキサス州ヒューストンで書いている。
「自由 平等 博愛」といったスローガンを思い起こすとともに7月はアメリカ合衆国の独立戦争月でもあり、アメリカとフランスとの歴史的つながりも思い出す月です。
iPadを使ってこんな風に世界中に蜘蛛の糸を張り巡らせるような技術革新で世界の構造、我々の精神構造が大きな変化を受け、同時化、瞬時化を実感します。
同時に歴史の積み重なりを再確認する作業が見られます。
6月パリ滞在中リュクサンブールではイギリスのチューダー王朝の展覧会をやっていましたが、フランスと英国との繋がりの長さと深さが分かりました。
そんな過去の背景があって今日のECがありヨーロッパがあるのです。

7)「フランスって何か」
こんなことを話していると、一体フランスという国はどんな風にしてできたのだろうか ?
フランス人ってどういう人間なんだろうか ?
あるいは、パリは?パリ人は?
こんなことを勉強したくなりました。
2ヶ月後9月にはそんなテーマで話せるようこれから少しずつ準備しようと思います。
典型的な、あるいは代表的なフランス人は誰なのか?
そんなことを2ヶ月考えてみます。

大忙し、慌ただしく書いた文章をお読みいただき有難うございます。
次回にはテキサス旅行についての報告もいたします。

最近投稿された記事

月別アーカイブ