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18-017「上本町9丁目の家」

18-017 「上本町9丁目の家」

それは こんな家です
ご紹介します
「純大阪式の、高い塀の門を潜ると櫺子(れんじ)格子(ごうし)の表月の一構えがあって、玄関の土間から裏口まで通り庭が突き抜けてい、わずかに中前栽の鈍い光がさしている昼も薄暗い室内に、つやつやと吹き込んだ栂(とが)の柱が底光りをしていようと云う、古風な作りであった。」 p201
そんな家の中で美しい四人姉妹がする会話
恐ろしいような会話
「上本町の本家」と「蘆屋の分家」と「夙川のアパート」三つの住居を渡り歩きながら四人姉妹がする会話
現代の大阪のおばはんの会話とあまり変わらない感じ
「サラリーマンやねん、MB化学工業会社の社員やて。ー」
「なんぼぐらいもろてるのん」
「月給が百七八十円、ボーナス入れて二百五十円ぐらいになるねん」
「MB化学工業云うたら、仏蘭西(フランス)系の会社やねんなあ」
「そうやわ。ーよう知ってるなあ、こいさん」
「知ってるわ、そんなこと」
・・・
「「その人、仏蘭西語できはるのん」
「ふん、大阪外語の仏語科出て、巴里にもちょっとぐらい行てはったことあるねん。
会社の外に夜学校の仏蘭西語の教師してはって、その月給が百円ぐらいあって、両方で三百五十円はあるのやて」
「財産は」
「財産云うては別にないねん。
田舎に母親が一人あって、その人が住んではる昔の家屋敷と、自分が住んではる六甲の家と土地があるだけ。
ー六甲のんは年賦で買うた小さな文化住宅やそうな。
まあ知れたもんやわ」
「そんでも家賃助かるよってに、四百円以上の暮し出来るわな」 p6-7
細雪本
5134-ZnapQL
上本町は 変わったのか
変わってないのか

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