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13-014. 儲け主義

13-014. 儲け主義

不動産業界で脚光を浴びているのはやはり高齢者向け住宅の話題だろう。

弊社も

有料老人ホームに関わっているので介護事業や高齢者向け住宅については常々関心を持っている。

そして

身近に見せてもらって実際現場で介護の仕事に携わる人々の仕事ぶり、使命感、倫理観には敬服している。大変なお仕事である。

腰痛など肉体的にも辛い労働も強いられる。

社会的に意義のある業種・業界だと思っている。

 

ところが、

最近の傾向で気になることがある。

どうも金儲け主義、資本の論理というか、この分野でうまいことしてやろうという人々の参入が増えてきているのではないだろうか。

 

前々から

 貧困ビジネスといった批判もあったり、保険や交付金の不正請求の問題があったり、このような行政絡みの分野における問題点は指摘されていた。

最近

耳にすることでは、介護施設を収益物件として建築し、収益性・利回りといった数字を下に転売される話である。

もちろん

投資家がそのような数字を下に投資するのは自由であろうが、まだまだ歴史の浅い業界、このような数字自体もどの程度精査されたものか、はなはだ疑問である。

とくに

「サ高住」といった訳のわからない業界略語で称されている「サービス付高齢者住宅」についてこれからは「サービス」とひと言で言われている内容が大きく問題になってくるであろう。

きちんと

経営・運営されている施設かどうか、その内容にあった収益性なのかどうか、それを判断できる専門家は現状ではそんなに多くないはずだ。

賃貸マンション・ワンルームの

収益性・利回りを判断するのと全然別の観点・専門性が必要なはずだ。

建築会社

ができるのか、仲介不動産業者ができるのか、一番大事な数字の判断をだれが責任もっておこなうのか。

さらに

30年とか長い期間の責任ある施設を見ていかねばならず、介護保険といった国の制度と結びついた施設であるので、常にそれなりの勉強と覚悟が必要だろう。

ただ

単に資本主義的(なんて書くと言葉が大げさかもしれないが)金儲け主義、それも瞬間風速的利益追求主義だけで判断すると後で大きなしっぺ返しがあるように思える。

この分野

におけるM&Aや資本参加の動きも盛んなようだが、現場で毎日高齢者を献身的にお世話している人たちがスムーズに働き続けられる環境を作る努力を怠っては、結局誰の利益にもならず、自分たちの金の卵を潰してしまうことになる。

こんなことも

忘れてはいけないのではないか。

 

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